こんにちは、電気情報研究会1回生のKanadeです。
普段からパソコンやスマートフォンなどの電子機器にお世話になっていますが、その中枢ともい得るCPU(中央演算処理装置)を自作してみたいと思い夏季休暇中に挑戦してみました(記事を書くのが遅れました)。参考にさせていただいたのは渡波郁さんの著作『CPUの創り方』です。コンピュータの基礎の部分から非常にわかりやすく解説されているのでぜひ一度読んでみてください。
CPUについての詳細は本を読んでいただいたほうが100倍わかりやすいですし、分量も多くなるので割愛させていただいて、今回はプリント基板のすばらしさを布教していきたいと思います。自作CPUを製作するにあたって、一つ一つ配線をしていくと必ずどこかでミスを犯してしまうと考えた私は思い切ってプリント基板を発注することにしました。
使用機材
使用したものは
- Eagle(Autodesk、PCB設計・電気回路図ソフトウェア)
- Fusion PCB(プリント基板製作会社)
- ICチップ×15個
- LED、コンデンサ、抵抗、ダイオードなど×いっぱい
- はんだごてなど電子工作用機材一式
- 時間
- 根気、 やる気
です。
作成過程
1.基板データの作成
まず初めに基板のデータを作成しました。使用したソフトウェアはAutodesk社のEagleです。回路図を描き、部品を配置することで自動的に配線をしてくれます*1。
2.プリント基板を発注
プリント基板を作成するには業者に頼むものと自分で露光させて製作するものの主に二つがありますが、コスト面などを考慮し今回は業者に発注しました。費用は2000円ほど(送料の方が高い)で約二週間ほどで届きました。
3.部品の取り付け
はんだ付けです。根気です。
4.完成
まとめ
今回プリント基板を触ってみて感じたメリットとしては
- 配線時のミスが減る
- 見た目がきれい
- ユニバーサル基盤を買って実装するよりも安く済む場合がある
- 見た目がきれい(大事なことなので2回言いました)
一方デメリットも存在して、
- 回路を書き間違えてしまっていた場合のリカバリーが大変(実際スピーカー部分の配線でGNDに接続し忘れがあったため電源を入れたとき中途半端な電圧がHigh判定されて鳴り続けるといった状態に陥りました)
- 拡張したくなった時に難しい
というものが挙げられます。
自作CPUについてですが、汎用ロジックICだけでは限界が低いのでFPGAに挑戦してみたいです。また、ハード面だけではなくOSやコンパイラといった分野にも触れられたらと考えています(全くの未定)。
さいごに
プリント基板は最初はなかなか手を出しづらいものかもしれませんが、実はとても楽で、簡単で、便利なものなのだということを知ってもらえればと思います。いつかあなたが電子工作をしようとしたときに「プリント基板、挑戦してみようかな」と思っていただけたら幸いです。
*1:電力線であったりバスの長さであったりで本来ならば手動である程度整えるべきなのかもしれませんが定格動作周波数が最大10Hzということですべて自動配線にしました。